日本古来の紙である、和紙。1500年以上前に中国から伝来された製紙技術は、
その優れた保存性や強靭さから、書物や紙幣をはじめ、家屋の障子や襖紙など、
生活に欠かすことのできないものとして古くから使用されてきました。
しかし、パソコンの普及によるペーパーレス化や、
和室から洋室へとライフスタイルが変化したことから、和紙の需要が大幅に減少。
和紙産地の後継者不足問題も深刻で、和紙産地は危機的状況にあるのが現実です。
そんな中で、和紙が持つ独特のあたたかさや質感の良さを日本から世界へ伝えていきたい。
和紙を普段の生活に取り入れてもらいたい。
そんな想いでこのプロジェクトは始まりました。
kamigamiは、数ある和紙産地の中でもトップレベルの産地である、
福井県・今立の越前和紙を生産をされている工房や企業の協力の元作られた、
越前和紙の名刺です。
越前和紙と一言で言っても、実は数多くの種類があります。
それは越前和紙が日本最古の1500年もの歴史を持ち、
数々の先代の職人達が新しい製法を編み出していったからです。
越前和紙が生産されている福井県・今立 五箇地区(大滝、不老、岩本、新在家、定友)は、
水のきれいな山に囲まれた地域です。
全国でも唯一の、紙の神様を祀る紙祖神岡太神社と大瀧神社があり、
春には御神体をのせた神輿が五箇の街中を練り歩く「神と紙のまつり」が行われます。
奈良時代には、この地で和紙漉きが始まったと言われ、
その後日本全国へ和紙漉きの技術が広まっていきました。
信洋舎製紙所
1888年創業の和紙工房。昔ながらの手漉き和紙の伝統を守りつつも、越前和紙の写真用紙「フォト和紙」を開発するなど、現代の生活に気軽に取り入れやすい手漉き和紙も開発中。
瀧株式会社
できないと言わない、がモットーの和紙メーカー。越前和紙を使った雑貨や文具などの販売も行っており、ただ紙を作るだけでなく、これからの新しい和紙のあり方を模索されている会社。
福井製紙
1963年創業。包装紙や箱の貼り紙として使われる小間紙をメインに、500種類を超える和紙を製造してい る和紙メーカー。特にお酒のラベルが得意で、飲み屋に行くと「これうちの和紙や!」となることもしばしば。